
データマネジメント試験を受けようか迷ってるんだけど、IPAの新しい試験って実際どのくらい難しいの?合格率とか調べても全然出てこなくて不安……。



新設の試験なので、合格率の実績はまだありません。だからこそ、公表されている情報だけをもとに「難しさの見立て」を整理してお伝えします。
この記事では、2027年度にIPAが新設を予定している「データマネジメント試験」(仮称)について、難易度の位置づけ・合格率の現状・勉強時間の考え方を整理します。
不確かな数字で不安を煽ることはしません。公表されていないことは「されていない」と正直に書きます。
- 試験の位置づけと対象者から見える難易度(ITパスポートの次のステップ)
- 合格率・合格基準が現時点で公式に出ていない理由と、その見立て方
- 難しく感じやすい3つの要因(新しい用語・科目B・実務経験)
- 勉強時間を考えるときの目安の立て方
- 海外資格CDMPとの違いと、逆算スケジュールの例
※2026年10月時点のIPA公表内容(シラバス案・サンプル問題)にもとづきます。正式決定ではなく変更の可能性があります。
データマネジメント試験 難易度|結論:体感的にはどのくらい難しいのか


結論から言うと、データマネジメント試験はITパスポートの次のステップとして設計された、主にビジネス部門のビジネスパーソン向けの試験です。技術者向けの高度試験とは性格が違いますが、対策なしで受かる試験とも言えません。
まずはこの結論の中身を、2つの視点から確認していきましょう。
準備すれば十分狙える理由
シラバス案を見ると、想定されているのはデータを管理する専門家ではなく、現場でデータを扱う実務担当者です。組織が決めたデータのルールを理解し、日々の業務で正しく守って使う、という立場が前提になっています。
出題の中心も絞られています。科目Aの重点は「データマネジメント」「データ分析・データ利活用」「AI利活用」の3つで、そこにデータベースや情報セキュリティマネジメント、倫理・法規が加わる構成です。
試験規模も、科目A48問+科目B12問の合計60問・120分です。同じ120分でもITパスポートは100問なので、問題数は少なめです。
さらに、サンプル問題(科目A・科目B)がすでに公開されています。何が出るのか分からない状態ではなく、出題イメージを事前に確認できる点は、対策のしやすさにつながります。
対策しないと厳しい理由
一方で、シラバス案には「データスチュワード」「データリネージ」「SSOT」「データスワンプ」など、ITパスポートではなじみの薄い用語が並びます。ビジネス部門向けでも、用語に慣れていないと問題文の意味を取りにくいはずです。
科目Bも見逃せません。表やデータカタログを読み取って、解答群から適切なものを選ぶ形式なので、用語を暗記しただけでは対応しにくい出題です。
加えて、現時点で公開されているのは案の段階の資料です。確定版で変わる可能性もあるため、「簡単そうだから大丈夫」と決めつけるのは避けたいところです。
次の章では、数字で語れない「合格率」の現状を確認します。
データマネジメント試験 合格率|新設のため実績データなし


「難易度」を調べるとき、多くの人がまず探すのが合格率です。ただ、この試験は2027年度に始まる予定の新設試験で、合格率の実績はまだ存在しません。
順番に、公式情報の現状を確認していきましょう。
合格基準・合格率は公式記載なし
IPAの資料には、試験時間や出題数は書かれていますが、合格基準(何割正解で合格か)や合格率の目安は記載されていません。科目ごとの足切りがあるかどうかも、現時点では分かりません。
ネット上で「合格率◯%」という数字を見かけても、新試験のものではありません。海外資格のCDMPなど別の試験の話か、出典が不明な推測値の可能性があります。
数字がない中での見立て方
合格率がなくても、難易度を推し量る手がかりはあります。IPAが公開している位置づけ・試験構成・サンプル問題の3つです。
位置づけはITパスポートの次のステップ、試験構成は60問・120分、サンプル問題は用語の理解に加えて状況を読み取る力を問う内容、という整理になります。これらを踏まえた「難しく感じやすいポイント」を、次の章で具体的に見ていきましょう。
データマネジメント試験 難易度|難しく感じる3つの要因


合格率という数字がない代わりに、シラバス案と試験構成から見えてくる「難しさの正体」を、影響が大きそうな順に3つ見ていきましょう。
絞られた範囲に並ぶ初見の用語
科目Aの範囲は、シラバス案では重点の3分野を中心に絞られています。ただ、データベース、情報セキュリティマネジメント、倫理・法規にも出題が広がり、データガバナンス、データ品質、メタデータ、データライフサイクルなど、1つ1つの用語の意味と関係を押さえる必要があります。
2027年度から変わるITパスポートで、データマネジメントの基礎に触れていれば、入り口はスムーズです。現行のITパスポートで学んだ方は、この分野は新しく学ぶ前提で考えてください。データ品質特性やデータカタログといった用語は、より具体的な理解が求められそうです。
シラバス案にDMBOKの名称はありませんが、データガバナンスやデータ品質など用語は重なります。用語の背景にあるデータマネジメントの考え方を先につかんでおくと、暗記の負担が軽くなります。体系を知りたい方は、DMBOKとは何かを要約した記事を先に読んでおくと、用語が頭に入りやすくなります。
科目Bの読み取り問題
科目Bのサンプル問題は、表やデータカタログを読み取り、解答群から選ぶ形式です。たとえばデータ品質の問題が見つかったときに、誰に報告し、誰が責任を持つのかを判断する問題があります。
知っている用語を、業務の場面に当てはめられるかが問われるため、科目Aの暗記が済んでいても、科目Bで戸惑う人はいそうです。
サンプル問題の科目Bを早めに解いて、問題文の読み方に慣れておくと、本番での負担が下がります。
実務経験の有無で理解速度が変わる
データの入力ルールや品質チェック、アクセス権限の管理といった業務に触れたことがある人は、シラバス案の内容を「あの業務のことだ」と結びつけながら読み進められます。
一方、データを扱う業務の経験が少ない場合は、用語と実際の業務イメージを結びつける作業が余分に必要になり、その分だけ学習に時間がかかる傾向があるでしょう。
未経験だからといって不利なわけではありません。「この概念は職場のどんな場面で使われるのか」を想像しながら読むと、理解のスピードが上がります。
データマネジメント試験 難易度|必要な勉強時間の目安


新設の試験のため、公式の勉強時間の目安も、合格者の実績データもありません。ここでは数字を断定せず、自分の勉強時間を見積もるための「考え方」を紹介します。
自分がどちらに近いか確認しながら読み進めてください。
試験の規模から見る手がかり
公式の目安はなくても、試験の規模は数字で比べられます。シラバス案Ver.0.1では、科目Aの範囲はデータマネジメント試験が8中分類、ITパスポートが26中分類です。
試験時間を問題数で割ると、データマネジメント試験は1問あたり平均約2分(120分÷60問)、ITパスポートは約1.2分(120分÷100問)です。範囲は絞られている一方で、1問にかける思考量は多めの試験と言えます。
この手がかりを使って、学習時間を次の3ステップで見積もります。
- シラバス案の用語例を眺めて、初見の用語がどのくらいあるかを数える
- 自分が1日に無理なく覚えられる用語数で割り、必要な日数を出す
- サンプル問題を解いて、できない分野の分だけ日数を足し引きする
ITパスポート学習経験がある人の見積もり方
ITパスポートの学習経験がある方は、そのとき使った時間を基準にします。セキュリティや法規などの分野は、2027年度版のITパスポートの範囲とも重なるため、基礎用語の学習はある程度済んでいると考えられるからです。
2027年度から変わるITパスポートには、データマネジメントの基礎が加わる予定です。現行のITパスポートで学んだ方は、この分野は新しく学ぶ前提で見積もってください。
そこに、データマネジメントやデータ分析、AI利活用といった新しく学ぶ重点分野の分を上乗せします。シラバス案で「初めて見る用語」がどのくらいあるかを数えると、上乗せ分を見積もりやすくなります。
最後に、サンプル問題を解いて正答できない分野を確認し、時間を足し引きします。
初学者の見積もり方
ITパスポートの知識がなく、データを扱う業務にも縁がない場合は、先にITパスポート相当の基礎を固めるところから始めるのが安全です。IPAも、この試験をITパスポートの次のステップと位置づけています。
まずは基礎用語、次にシラバス案の重点分野という順で、学習範囲を段階的に広げる計画を立てましょう。
具体的にどんな教材を使うか気になる方は、データマネジメント試験のおすすめ書籍4選で紹介しています。その記事で紹介している書籍にはCDMP向けの内容も含まれるため、シラバス案と照らして選んでください。
\ データマネジメントの体系をつかむ土台の1冊はこちら /
本で用語を押さえる一方で、動画で全体像を眺めておくと、新しい用語のイメージがつかみやすくなります。
\ 決まった対策講座はまだなくても、基礎固めに使える講座があります /
データマネジメント試験 難易度|他のIT資格と比べてどうか


合格率での比較はできないので、試験の形式と範囲を、同じIPAのなじみ深い試験と並べて見てみましょう。
| 比較対象 | 試験時間・出題数 | 範囲の中心 | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| データマネジメント試験(仮称) | 科目A・B合計120分(科目A 48問+科目B 12問) | データマネジメント・データ分析・AI利活用 | ITパスポートの次のステップ(新設) |
| ITパスポート試験 | 120分(100問) | ビジネス・テクノロジ・セキュリティ・倫理の幅広い基礎 | ITの入門レベル |
| 情報セキュリティマネジメント試験 | 科目A・B合計120分(科目A 48問+科目B 12問) | 情報セキュリティの管理・対策 | 情報セキュリティ管理を扱う試験 |
| 基本情報技術者試験 | 科目A 90分(60問)/科目B 100分(20問) | システム開発・運用、アルゴリズム、プログラミング | ITエンジニアの登竜門 |
※2027年度の新試験制度(案)にもとづく内容です。
ITパスポート・基本情報技術者との違い
ITパスポートは、ビジネス・テクノロジ・セキュリティ・倫理を横断する広く浅い入門試験です。データマネジメント試験は、その中の「データ」に特化して一段深く掘り下げる試験、というイメージが近いでしょう。
基本情報技術者試験とは、求められる力が異なります。基本情報は開発・運用やアルゴリズムが重点で、プログラミングの素養が問われます。データマネジメント試験はビジネス部門でも学べる内容が中心で、コードを書く力は主題ではありません。
試験形式の面では、情報セキュリティマネジメント試験と同じ「120分・科目A 48問+科目B 12問」という構成です。この形式に慣れている方は、時間配分のイメージをつかみやすいはずです。
海外資格CDMPとの違い
「データマネジメント試験」で検索すると、DAMA Internationalの国際資格であるCDMPも出てきます。CDMPは別の団体が運営する、まったく別の資格です。
- 運営元:IPAの国家試験に対して、CDMPはDAMA Internationalの認定資格
- 出題範囲:CDMPはDMBOK2を軸にした体系知識、IPA試験はシラバス案で定義
- 出題言語:CDMPは英語が基本。IPA試験は、シラバス案・サンプル問題は日本語で、本試験の出題言語は明記なし
- 合格率:DAMA公式は、2026年8月時点で合格率や受験者数を公表していない
そのため、この記事で述べる難易度は、すべてIPAの新試験の話です。CDMPの受験を考えている方は、試験形式や費用をまとめたデータマネジメント試験の解説記事の比較表を参考にしてください。
データマネジメント試験 難易度|合格までのスケジュール例


試験は2027年度の夏頃から秋頃に始まる予定です。正式な日程は未発表なので、ここでは日程が出る前後の動き方の例を紹介します。
- 今〜日程発表まで:シラバス案とサンプル問題に目を通し、既知の用語と初見の用語を仕分ける。ITパスポートが未取得なら、基礎用語の学習から始める
- 日程・確定版シラバスの発表後:シラバス案からの変更点を確認し、受験日から逆算して学習計画を立てる。重点分野(データマネジメント・データ分析・AI利活用)を中心に学ぶ
- 直前期:サンプル問題を解き、弱い分野を教材で再確認する。科目Bは問題文の読み取りに慣れておく
データマネジメント試験 難易度|よくある質問


データマネジメント試験の難易度に関して、よく寄せられる疑問をまとめました。
- データマネジメント試験はITパスポートより難しいですか?
-
IPAはITパスポートの「次のステップ」と位置づけており、一段上の内容と受け取るのが自然です。ただし数字で比べられる資料はなく、合格率の実績もありません。
- 出題は英語ですか?
-
公開されているシラバス案とサンプル問題は日本語です。ただし、本試験の出題言語について、IPAは明記していません。海外資格のCDMPが英語出題であるのとは別の試験なので、混同しないようにしてください。
- 未経験からでも挑戦できますか?
-
主にビジネス部門のビジネスパーソンを対象とした試験のため、データ専門の実務経験がなくても学べる設計と考えられます。ただし経験者より学習時間は長くなりやすいので、余裕をもった計画を立てましょう。受験条件の詳細はIPAの正式発表で確認してください。
- 独学だけで合格できますか?
-
専用の対策本は、2026年10月時点で確認できた範囲では見当たりません。シラバス案とサンプル問題を軸に、入門書や実務書、動画講座を組み合わせて学ぶ形が現実的です。
動画で学びたい方は、データマネジメントのおすすめUdemy講座7選も参考にしてください。
- 合格基準や受験料はいつ分かりますか?
-
2026年10月時点では、IPAから発表されていません。時期の見通しも示されていないので、IPA公式サイトの続報を確認してください。
データマネジメント試験 難易度|まとめ:正しく身構えて対策すれば十分に狙える


合格率という数字はなくても、難易度の見立てはつかめます。ITパスポートの次のステップという位置づけと、公開済みのサンプル問題があるため、計画的に対策すれば手が届かない試験ではなさそうです。
合格率は実績なし:新設の試験のため、合格率・合格基準・受験料はIPAから発表されていません。位置づけ・試験構成・サンプル問題から見立てるのが現実的です。
難しく感じる要因:新しい用語の多さ、科目Bの読み取り問題、実務経験の有無の3つです。
勉強時間の考え方:公式の目安はありません。ITパスポートの学習時間を基準に、新しい重点分野の分を上乗せして見積もります。
CDMPとは別物:DAMA運営の海外資格で、この記事の難易度はすべてIPAの新試験の話です。



思ったより手強そうだけど、サンプル問題が見られるなら、まずそこから試してみようかな。



その感覚で十分です。まずはシラバス案とサンプル問題に目を通して、自分の現在地を確かめるところから始めましょう。
\ データマネジメントの体系をつかむ土台の1冊はこちら /
DMBOKがどんな構成になっているか先に知っておきたい方は、DMBOKとは何かを11分野に分けて要約した記事もあわせてご覧ください。
\ 勉強時間を確保する前に、まず動画で基礎をつかみたい方へ /
- データマネジメント試験とは|2027年度新設のIPA国家試験|試験の全体像と最新の公開状況を知りたい方へ
- データマネジメントのおすすめUdemy講座7選|動画で基礎を固めたい方へ
- DMBOKとは|11のナレッジエリア要約・読み方ガイド|体系を先につかみたい方へ
- データマネジメント試験のおすすめ書籍4選|使う教材を具体的に選びたい方へ
- エンジニアにおすすめの技術書まとめ|ジャンル別に厳選した技術書一覧
参考資料
情報処理技術者試験制度の変更概要 | IPA 独立行政法人情報処理推進機構
新試験制度のシラバス案について | IPA
新試験制度のサンプル問題について | IPA









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