
支援士の試験も2027年度から変わるらしいけど、午後の記述式はなくなるの?今から勉強しても間に合うのかな。



気になりますよね。先にお伝えすると、支援士は終わりません。ただ、科目Bと試験時間は変わる予定です。
情報処理安全確保支援士(以下、支援士)は、2027年度以降も続く予定の試験です。応用情報と高度試験8種がプロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称、以下PDS)へ再編される一方、支援士は独立した試験として残る予定です。
この記事では、支援士の2027年度の変更点を、事実と推測を分けて整理します。IPAが公表している事実、サンプル問題から分かること、新旧の出題範囲を並べた読み取り。この3つを混ぜずに書くので、確定部分と推測部分を見分けられます。
※2026年11月時点のIPA公表内容(シラバス案など)にもとづきます。正式決定ではなく変更の可能性があります。
- 2027年度に支援士試験で変わる点と、変わらない点
- 試験時間と問題数の新旧比較
- サンプル問題から分かる科目Bの形式と、新旧の出題範囲の違い
- 現行の記述式で受けられる、2026年度の最終日程
- 今受けるか、新制度を待つかのケース別の判断
情報処理安全確保支援士の2027年度変更点|変わる4点と変わらない3点


支援士の2027年度変更点は、整理すると「変わる4点」と「変わらない3点」に分かれます。
変わる4点
IPAの見直し資料(2026年3月公表)で、支援士について書かれている変更点は次の4つです。
- 科目Aの出題範囲の体系:全区分共通の新体系に整理し直される
- 科目Bの出題範囲:マネジメント分野が強化される
- 試験時間:科目A-1は45分、A-2は35分、Bは120分になる
- 科目Bの出題形式:変更される。構成は12問(サンプル問題の記載)
いちばん影響が大きいのは科目Bです。試験時間が150分から120分に縮み、出題範囲も形式も動きます。
変わらない3点
- 支援士という試験が続くこと:実施は2027年度の夏頃〜秋頃の予定
- 科目Aの範囲そのもの:IPAは、体系の変更は表記の変更等で範囲そのものは変わらないとしています
- 科目A-2の免除制度:2027年度は変更の予定がありません
まだ公表されていないこと
反対に、次の4つは確認できた範囲ではIPAの資料に記載がありません。「こうなるはず」という情報は、推測として扱ってください。
- 2027年度以降の受験料(2026年度は7,500円・非課税)
- 新制度での合格基準
- すでに合格している人の扱い
- 科目A-1の免除の扱い(確認できた範囲では、新制度での扱いは示されていません)
他の試験区分との違い(早見表)
「高度試験がなくなる」という話題と混同されやすいので、区分別の扱いを一覧にしました。支援士は「継続」の側です。
| 試験区分 | 2027年度の扱い(案) | 実施時期(予定) |
|---|---|---|
| ITパスポート | 継続(出題分野を3分野に再整理) | 2027年度春頃から通年 |
| 情報セキュリティマネジメント | 継続(科目Aの体系などを一部変更・範囲は変わらない) | 2027年度春頃から通年 |
| 基本情報技術者 | 継続(科目Aの体系などを一部変更・範囲は変わらない) | 2027年度春頃から通年 |
| データマネジメント(仮称) | 新設 | 2027年度夏頃〜秋頃 |
| プロフェッショナルデジタルスキル(仮称) | 新設(マネジメント/データ・AI/システムの3区分) | 2027年度夏頃〜秋頃 |
| 情報処理安全確保支援士 | 継続(試験時間と科目Bの形式などを変更) | 2027年度夏頃〜秋頃 |
| 応用情報技術者・高度試験(現行) | 2026年度の実施をもって終了予定(プロフェッショナルデジタルスキル試験に再編) | 2026年度の前期・後期が最後 |
ITパスポート・情報セキュリティマネジメント・基本情報技術者の現行CBT試験は、2026年12月28日以降いったん休止の予定です(会場によってはそれより前)。再開時期は未定です。
現行の応用情報技術者試験・高度試験が、新しい3区分のどれに対応するかはIPAから示されていません。
情報処理安全確保支援士の試験時間と問題数|現行と2027年度を比較


試験時間は、科目A-1・A-2・Bの3科目すべてで短くなります。問題数が変わるのは科目Bだけです。
科目別の比較表
| 科目 | 現行(2026年度) | 2027年度〜(予定) | 変化 |
|---|---|---|---|
| 科目A-1 | 50分・30問 | 45分・30問 | 5分短縮。問題数は同じ |
| 科目A-2 | 40分・25問 | 35分・25問 | 5分短縮。問題数は同じ |
| 科目B | 150分・記述式・4問中2問を解答 | 120分・12問 | 30分短縮。構成が変わる |
| 3科目の合計 | 240分 | 200分 | 40分短縮 |
3科目の合計は、240分から200分へと40分短くなります。合計は科目ごとの時間を足した当サイトの計算です。
科目Aは時間だけが短縮
科目A-1は30問のまま50分から45分へ、科目A-2は25問のまま40分から35分へ変わります。問題数が同じで時間だけが短くなるため、1問あたりではA-1が約100秒から90秒、A-2が約96秒から84秒になります(当サイトの計算)。
科目Bは150分から120分へ
科目Bは30分短くなるうえ、構成も変わります。新制度は12問を120分で解くので、1問あたり平均10分です。ただし12問のうち4問は3つの設問がセットの「1問3答」なので、設問の数に直すと20設問、1設問あたり平均6分の計算になります(当サイトの計算)。現行の「問」は1問に複数の設問を含むため、1問あたりの時間を単純に比べることはできません。
事例文の長さや設問の難しさは公表されていないため、「楽になる」とも「難しくなる」とも言えません。
情報処理安全確保支援士の科目B|サンプル問題で見る出題形式と範囲の変更


科目Bは、2027年度の変更点のなかで最も大きく動く科目です。確度の違う3つの情報を、確かな順に整理します。
IPAが公表していること
- 出題範囲が変わる:マネジメント分野を強化する
- 試験時間は120分、問題数は12問:現行は150分の記述式
- 出題形式が変更される(具体的な内容は見直しのページに記載なし)
「記述式がなくなる」「選択式になる」といった言葉も、見直しのページには載っていません。本試験の形式を断定できる材料はまだないのが現状で、手がかりになるのは次のサンプル問題です。
サンプル問題から分かること
IPAは2026年8月31日に、支援士の科目Bサンプル問題を公開しました。ここから分かるのは、サンプル2題とも、解答群から選ぶ形式になっていることです。
題材は、問1が情報資産台帳の作成支援、問2がWebアプリの脆弱性診断(セッションフィクセーション)です。冒頭には、構成の予定として「1問1答(1設問)を計8問」と「1問3答(3設問すべて必須)を計4問」と書かれています。(出典:情報処理安全確保支援士試験 科目B サンプル問題)
サンプルは2題だけで、本試験の全体像とは言い切れません。ここまでが事実です。解答群から選ぶ問題の手触りは、類題で確認しましょう。
会員制Webサイトの会員情報変更ページについて、ログイン中の利用者が攻撃者の用意した罠ページを開くだけで、本人の意図しない変更要求を送信させられるおそれが指摘された(CSRF)。有効な対策として最も適切なものはどれか。
- ア 変更要求ごとに推測困難なトークンを発行し、サーバ側で照合する
- イ 入力値に含まれる「<」や「>」をエスケープして出力する
- ウ SQL文を組み立てる際にプレースホルダを使う
- エ パスワードに使える文字種を増やす
答え:ア。Cookieはブラウザが自動で送るため、送信元だけでは本人の操作か判別できません。トークンの照合で、正規の画面から送られた要求だけを受け付けます。イはXSS、ウはSQLインジェクション、エは認証強度の対策です。
サンプル2題を見る限りでは、書いて答える力より、状況から正しい判断を選ぶ力が前に出る作りに見えます。本試験が同じ形式かは分かりません。ただし1問3答のように設問が続く問題では、1つの事例を読み切る力がこれまでどおり必要です。
新旧比較からの読み取り
次は読み取りです。IPAの説明ではありません。現行の試験要綱と、2026年3月の出題範囲等の改定案を並べて、科目Bの大項目を比べました。
| 新しい大項目(改定案) | 新旧を並べて見える主な差 |
|---|---|
| 1 情報セキュリティマネジメントの推進又は支援 | 「人的管理」「サプライチェーンの情報セキュリティの推進」「コンプライアンス管理」が、現行の大項目3から移動。新たに「セキュリティ運用状況の管理・点検(情報資産台帳、ISMSなど)」「脅威インテリジェンスの活用」が載り、「AIの安全な導入・利用に関する規程」「AI関連のガイドライン」が加わった |
| 2 ライフサイクルプロセスにおけるセキュリティ確保 | 名称が「企画・設計・開発・運用における」から変更。「製品・サービスのセキュアな導入」に、IoT・クラウドサービスを含むと明記 |
| 3 利用におけるセキュリティ対策の適用 | 人的管理などが移り、技術的対策に絞られた。「バックアップ」は「データ保護(データマスキング、データ漏えい防止、バックアップなど)」へ拡張 |
| 4 インシデント管理 | ほぼ変更なし |
- 人的管理・サプライチェーン・コンプライアンスがマネジメント側に集まった:「マネジメント分野の強化」の中身にあたるとみられます
- AIとデータ保護が明文化された:AI関連の規程やデータマスキングなどが新たに挙がりました
改定案の対象者像にも、支援士の役割としてAIの安全な導入・利用に関する規程の策定と、IoT・クラウドサービスのセキュアな導入が明記されています。
この表と2点は、公開資料を並べた当サイトの読み取りです。IPAの説明ではなく、出題数が増えるかどうかも分かっていません。
情報処理安全確保支援士の科目A|A-1はPDSと共通、範囲そのものは不変


科目Aの変更は、時間の短縮と体系の組み替えです。問われる範囲そのものは変わらないと、IPAは説明しています。
科目A-1はPDSと共通の知識シラバス
科目A-1は、PDSと支援士で共通の知識シラバスを使います。シラバス案は、両方の科目A-1をまとめて1本で示しています。
違いは問題数と時間です。PDSは60問・90分、支援士は30問・45分。共通の範囲から30問が出るのか、一部の範囲に絞られるのかは、確認できた範囲では示されていません。PDS側の科目A-1は、プロフェッショナルデジタルスキル試験とは何かを整理した記事で詳しく扱っています。
科目A-2は支援士専用の専門分野
科目A-2は支援士専用の科目で、シラバス案(2026年8月31日掲載)ではセキュリティ分野が重点です。
- 重点:情報セキュリティの脅威・マネジメント・対策、セキュリティ実装技術・評価、ネットワーク
- ほかに、サービスマネジメントやデータベースなど5分野が含まれます
免除の扱い
- 科目A-2の免除制度:IPAは、2027年度の変更予定はないとしています
- 科目A-1の免除:確認できた範囲では、新制度での扱いは示されていません
- 経過措置:現行試験で免除要件を満たした人に、一定期間、新試験でも一部科目の免除を検討中とされています
情報処理安全確保支援士の2026年度日程|現行形式で受けられる最後の2回


現行の記述式の科目Bは、2026年度の前期と後期の2回で実施されます(現行制度は2026年度で終了予定)。前期は申込が終了しているため、これから申し込めるのは後期の1回だけです。
前期と後期の日程表
いずれもCBT(パソコンで解答する方式)で実施されます。2027年度の新制度もCBTの予定です。
| 期 | 申込期間 | 科目A(A-1・A-2) | 科目B |
|---|---|---|---|
| 前期 | 2026年10月6日〜10月24日17時(受付終了) | 10月17日〜10月27日 | 11月11日〜11月23日 |
| 後期 | 2027年1月27日〜2月27日 | 2月20日〜3月2日 | 3月16日〜3月28日 |
前期の申込は2026年10月24日17時で締め切られました。これから申し込めるのは後期で、後期が現行形式で受けられる最後の機会です。後期の申込は2027年1月27日から2月27日までです。
後期の科目B最終日は3月28日で、現行の記述式の科目Bを受けられるのはここまでです。
手数料と合格発表
受験手数料は7,500円(支援士は非課税)です。合格発表は、前期が2027年2月頃、後期が2027年6月頃の予定です。
新制度の開始は2027年度の夏頃〜秋頃の予定で、後期の合格発表はその少し前です。高度試験の他の区分と違い、支援士は前期・後期の2回とも実施され、2027年度以降も続きます(高度試験の日程は高度試験の最後の日程と今後をどうぞ)。
日程は更新されることがあります。申込の前に、IPAの日程ページで最新の内容を確認してください。
情報処理安全確保支援士は今受ける?待つ?|3つのケース別の判断と学習手段


今受けるか待つかに正解はありません。記述式への手応えと資格を急ぐ事情で、3つのケースに分けて考えると決めやすくなります。
記述式の過去問に手応えがある場合



午後の記述式に、ようやく慣れてきたところなんだよね。このまま現行で受けていいのかな。



過去問で手応えがあるなら、現行の形式で受ける価値は十分あります。
過去問や書籍を使った対策がそのまま成り立つのは、2026年度の後期までです。記述式の過去問が解けているなら、申込が残っている後期で現行形式のまま受ける選択は筋が通ります。
記述式が苦手な場合
正直に言うと、新制度が難しくなるのか易しくなるのかは、現時点では誰にも分かりません。サンプル問題は解答群から選ぶ形式ですが、難易度の目安は示されていないからです。
サンプルのような形式になるなら、字数内に書くのが苦手な人には相性が良いかもしれません。ただし書き方の訓練不足が理由なら、現行で鍛えたほうが早い場合もあります。
待つことを選んでも、科目Aの学習は止めなくて大丈夫です。範囲そのものは変わらないとIPAが明記しているので、知識面の学習は無駄になりにくいと考えられます。
資格を急ぐ事情がある場合
転職の時期や社内の要件など、いつまでに取りたいかが決まっているなら、これから申し込める日程が確定しているのは現行の後期だけです。新制度は「2027年度の夏頃〜秋頃」としか示されておらず、具体的な試験日が見えていません。
後期を狙う場合は、後期の申込開始日(1月27日)に合わせて、年内に過去問の記述演習で手応えを確かめておくと動きやすくなります。
現行形式で受ける人の学習手段
現行形式で受けると決めたなら、次は教材です。講座は情報処理安全確保支援士試験のおすすめUdemy講座3選で比べています。午後(記述式)の対策は過去問と書籍が軸という前提で、Udemyは学習設計や基礎固め、直前の総仕上げに使う整理です。
書籍は情報処理安全確保支援士試験のおすすめ書籍6選が参考になります。記述式の対策書は2026年度までの形式が前提です。科目Aや技術知識は新制度でも活かせる見込みですが、科目Bの記述対策は新形式と合わない可能性があります。
セキュリティの基礎から固めたい人は、先に情報セキュリティマネジメント試験のUdemy講座で土台を作る進め方もあります。
\ 現行形式で受ける人向けの講座を比べる /
情報処理安全確保支援士の2027年度|よくある質問6つ


支援士の2027年度について、よく聞かれる疑問をまとめました。
- 情報処理安全確保支援士試験は2027年度に廃止されますか?
-
廃止ではなく、継続の予定です。IPAの資料では、2027年度の夏頃〜秋頃に実施する試験として挙げられています。
- 2027年度の支援士試験は、いつ受けられますか?
-
2027年度の夏頃〜秋頃の予定です。具体的な試験日や申込期間は、確認できた範囲では示されていません。
- 科目Bは記述式から選択式に変わりますか?
-
IPAのサンプル問題は、2題とも解答群から選ぶ形式です。構成の予定は12問(1問1答×8+1問3答×4)と書かれています。
ただし本試験の形式はIPAが示しておらず、正式決定でもありません。「選択式になる」と断定はできません。
- 科目Aの免除は、2027年度も使えますか?
-
科目A-2の免除制度は、2027年度の変更予定がないとされています。科目A-1の免除は、確認できた範囲では新制度での扱いが示されていません。
- 今の参考書や講座は、2027年度以降も使えますか?
-
科目Aや技術知識の部分は、範囲そのものは変わらないとIPAが説明しているため、活かせる見込みです。
一方、記述式の科目B対策は新しい形式と合わない可能性があります。マネジメント寄りの内容は補強が必要かもしれません。
- 新制度の受験料や合格基準は決まっていますか?
-
どちらも、確認できた範囲では示されていません。参考として、2026年度の受験手数料は7,500円(非課税)です。
情報処理安全確保支援士の2027年度変更点|まとめと次の一歩


支援士の2027年度は、「試験は続き、科目Bと試験時間が変わる」と押さえておけば大きく外しません。
変わること:科目Aの体系、科目Bの出題範囲と形式、試験時間。
変わらないこと:試験の継続、科目Aの範囲そのもの、科目A-2の免除制度。
分からないこと:本試験の形式は断定できません。受験料・合格基準・科目A-1免除の扱いも、確認できた範囲では示されていません。
現行形式の最終機会:2026年度の前期と後期の2回です。前期の申込は10月24日17時で終了し、後期の申込は1月27日から2月27日まで、科目Bの最終日は3月28日です。
現行の記述式で挑むか、新制度を待つか。どちらを選んでも、科目Aの知識は活きる見込みです。続報が出たら、この記事も更新します。



よし、まず記述式の過去問を1回解いてみて、手応えで決めてみる。



いい進め方です。手応えが分かると、後期か新制度かが自然と見えてきますよ。
次に読むなら、目的に合わせて以下の記事がおすすめです。
参考資料
情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について | IPA
新試験制度のシラバス案について | IPA
新試験制度のサンプル問題について | IPA
応用情報技術者試験・高度試験・情報処理安全確保支援士試験の実施期間 | IPA









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